技と心を次の世代へ
家のメンテナンスは大切な勉強の場
家が長持ちするためには、適切なメンテナンスがとても大切です。それは大工にとっても非常に重要な意味を持ちます。なぜなら若手大工がベテラン大工の仕事ぶりをその目で見ることができる貴重な機会だからです。
少し大げさかもしれませんが、名だたる宮大工たちは、何百年に一度の伽藍の大修理に巡り合わせると、その幸運を神仏に感謝したと言います。それほどに先人の技を見るということは大工にとって勉強になることなのです。日本の大工たちはそのようにして技を継承してきました。
技の継承は工務店の使命
しかし、いつの頃からか家づくりは住宅産業になってしまいました。そして効率よく売れる家を建てることが"良し"とされ、大工の技は二の次になっていきました。
でも本当に家ってそういうものなのでしょうか?
マツミの家づくりは、日本のよき伝統を継承していきたいと思います。工務店というものはそのための技を受け渡していくのが使命だと思います。 じっくりと大工たちを育てていきたいと思います。
温故知新
「古いことって悪いことじゃない」古民家再生を手がけるようになってからよく感じます。年月を経ても魅力的な建物にはとても斬新なひらめきが隠されていることが多々あるのです。
私たちが古民家から様々なことを学んでいるように、私たちが創ったものをこの先何十年も未来の大工さんたちが見て"この技を受け継ぎたい"と思ってもらえるようでありたい。そしてお客様の子どもや孫や、ひ孫の世代にも住み継いでもらいたい。
歳月が流れ私たちの存在が風に溶けこんでも、家が残っていさえすれば思いは何度でもよみがえる。素敵なことではありませんか。