「清州越し」のお寺を改装しています。。。名古屋市東区 お寺の改修工事
名古屋市東区に「壽林寺」というお寺があります。
お寺のあるこの辺(東区東桜2丁目)は、名古屋城の南東部に配置された寺町でした。
徳川時代初期、名古屋城築城に伴い、清洲の街ごと名古屋に移されたとの事。
「清洲越し」と呼ばれるこのとんでもない引越しは、
慶長17年(1612年)頃から元和2年(1616年)にかけて行われたそうです。
その時に、引越ししたのが、まさにこの「壽林寺」さん。
って事は、移設して400年 木材は何年目なのかな。。。?
いや~ とんでもない年数です。。。
こ~んな重い瓦の載った、そしてコンクリートの基礎もない、今では当然の筋交も構造用合板もなく、
ホールダウン金物も、釘もビスも何もない。。。
こんな建物がなぜ、数々あった地震に打ち勝ち、存在してるのでしょうか。
国交省はもっと、もっと真剣に考えるべきでしょう。
省エネも大切ですが、早く手を打たないと、伝統も技術も文化もすたれてしまいます。
歴史ある建造物を維持していくのは大変なことだと思います。
文化財の指定を受ければ、勝手に建物をいじれないし、
その割に補助金出んし・・・とご住職。
山門も立派です。
中庭を挟んで向かい合う茶室です。
開口の作り方が面白く、参考になります。
入口には、千利休だと言い伝わる浮き彫りが。。。
今、全国で「空家」が問題になっていますが、
やはり「人が住む」ということが大切なんだと思います。
住む用途ではない建物は、
なんとか活用できる工夫をしなければ。