
◆壁面に桧の化粧合板を施工中。合板に施されているスタンプ解説。古民家が本屋になります。正文館書店×熊野屋様古民家再生工事13
壁面に桧の化粧合板を施工中
正文館書店×熊野屋様の古民家再生工事は、順調に進んでいます。現在、内部の壁面を施工中です。今回の仕上げには、桧(ヒノキ)の化粧合板を使用しています。桧は美しい木目と香りが特徴の国産木材で、ナチュラルな風合いが魅力です。
桧の化粧合板とは?どんなシーンで使われる?
桧の化粧合板とは、表面に桧の美しい木目を活かした薄い板を貼り付けた合板のことです。耐久性が高く、上品な見た目のため、以下のような場面で広く活用されています。
- 住宅の内装(壁・天井・収納の扉)
- 和室の仕上げ材(茶室や旅館など)
- 店舗やカフェのインテリア(自然素材を活かしたデザインに)
今回の工事でも、桧の持つ温かみや高級感を活かしながら、ナチュラルな塗装を施し、より美しい仕上がりにしていく予定です。塗装によって、木目の風合いを引き立たせながら、耐久性やメンテナンス性を向上させることができます。
合板に押されているスタンプ。あれは何の意味があるの?
ホームセンターの資材売り場などで合板にこのようなスタンプが施されているのを見たことがあると思います。
このスタンプには、以下のような意味があります。
1. JAS(日本農林規格)認定の証
JAS(Japanese Agricultural Standard)の規格を満たしている合板には、認証スタンプが押されています。このスタンプには以下の情報が含まれます。
- JASマーク(品質・安全性を保証)
- 合板の種類(普通合板、構造用合板、化粧合板など)
- 等級(F☆☆☆☆などのホルムアルデヒド放散量に関する基準)
- 製造メーカー名や工場番号(どこで生産されたかを示す)
2. ホルムアルデヒド放散量の基準
シックハウス対策として、ホルムアルデヒドの放散量に応じた等級が定められています。スタンプには「F☆☆☆☆」「F☆☆☆」などの記載があり、F☆☆☆☆(フォースター)が最も安全な基準です。
3. 合板の強度や用途
特定の用途向けの合板には、強度や耐水性を示すマークが押されています。たとえば、
- 構造用合板:「特類」「1類」など(耐水性を示す)
- コンクリート型枠用合板:「コンクリートフォーム(CF)」など
- 難燃合板:「準不燃」「不燃」など
化粧合板の場合、表面仕上げを重視するため、スタンプは見えない位置に押されることが多いですが、施工前の段階では確認できます。
つまり、合板のスタンプは、その品質・安全性・用途を示す重要な情報なんですね。
化粧として使う場合はスタンプをそのままデザインの一部として活かす
化粧合板を使用する場合、スタンプをそのままデザインの一部として活かすこともできます。特に、「インダストリアルデザイン」や「ヴィンテージ感のある仕上げ」を意識した空間では、スタンプの存在が味わい深いアクセントになることもあります。
例えば、以下のような表現が考えられます。
- 「スタンプをデザインの一部として活かし、無骨な雰囲気を演出。」
- 「合板ならではの刻印をアクセントに、ラフで遊び心のある仕上げに。」
- 「素材の個性を活かし、スタンプも空間デザインのエレメントに。」
- 「木材の工業的な魅力を引き出し、スタンプが空間に表情を与える。」
一方で、ナチュラルでシンプルな仕上げを求める場合は、スタンプをサンディングして消したり、裏面を使用することも一般的です。
どちらを選ぶかは、空間のコンセプト次第です。
古民家再生で自然素材を活かす
古民家再生では、できるだけ自然素材を活かすことが大切です。桧の化粧合板を使用することで、伝統的な趣を残しつつ、現代の暮らしに合う快適な空間をつくることができます。これからも作業の進捗をお伝えしていきますので、お楽しみに。