丁張りに柱のカットにと、大工のあらちゃん。大忙しです。
豊田市のI様邸古民家再生現場に行ってきました。現場では揚げ方工事がひと段落し、次は基礎工事の段取りを行う作業に取りかかりました。丁張を行っています。
丁張りとは、建物の基準となる正確な位置を出す作業で、間違いは許されない作業となります。
新築の場合と違い、古民家再生、さらに今回は建物を30cm曳家するため、位置を出すのは検討に検討を重ねます。まず準備として、建物の外回りに、杭(水杭)を建てていきます。その杭に基準となる水平ラインの墨を出し、胴縁(水貫)を打ち付け、ずれないように筋交いを取付準備完了です。その後基準となる通り芯を出していくのですが、何も無い新築などはそれほど大変ではありませんが、持ち上がっている建物の下で作業するのは結構至難の業。それでも、大工のあらちゃんとで段取りよく、丁張りを完了することができました。
丁張りが完了したので、次は基礎の高さに合わせて、柱のカットを行っていきます。
建築当初は道路と同じ地盤だった建物でしたが、築90年以上という事もあり、道路の高さがどんどん上がったため、道路より20センチ近く建物の地盤が低くなってしまったI様邸は、柱が根腐れしている所が見られました。新たに基礎を作り、道路面より高くすることにより、柱が根腐れする要因を取り除いて、床下が常に乾燥しているようにしていきます。
その基礎の高さに合わせて、あらちゃんは柱をカットしていきます。丸ノコでは大黒柱や小黒柱は、刃が通りませんので、残りは手のこで切っていきます。
切り取ったほうの柱の木口は、ぼっそぼそです。でも、残った柱の木口はしっかりとしていて、げんのう(ハンマー)でたたくと
「コーン、コーン」と高い音がなりました。カッチカチの硬い木でした。そんな硬い木がボソボソになるという事は、雨漏れや道路面から相当水が入っていたんだなと感じました。
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