◆名古屋聖マルコ教会礼拝堂での雨漏り調査・雨漏り調査の手順と方法
今日は、名古屋市東区に位置する名古屋聖マルコ教会礼拝堂の改修工事の一環として雨漏り調査を行いました。
防水屋さんがエントランスの屋根に上り、ホースで水を流して雨漏りの原因を診断しています。しかし、残念ながら雨漏りの正確な原因を特定することができませんでした。
雨漏り調査にはさまざまな方法があります。ここでは一般的に行われている雨漏り調査の手順と方法を説明します。
1. 目視調査
まず目視で以下のポイントを確認します。
- 雨漏りの箇所: 室内で雨漏りが発生している場所を特定し、シミや変色、水滴の跡などを確認します。
- 外部の点検: 屋根、外壁、窓枠、ベランダなど、外部にある可能性のある雨水の侵入箇所をチェックします。
2. 散水試験(ホースを使用した水流試験)
ホースを使って水をかけ、雨漏りが再現できるかを確認する方法です。以下の手順で行います。
- 屋根や外壁に水をかける: 雨が降っているかのように水をかけ、雨漏りが発生するかを確認します。
- 区分けして実施: 屋根や外壁の一部分ずつに水をかけて、どこから水が侵入するかを特定します。
3. 赤外線カメラによる調査
赤外線カメラを使用することで、壁や天井内部にある水分を可視化できます。湿気の多い部分は温度が低く、赤外線カメラでその違いを検出します。
- 壁内部の湿気を確認: 目視では確認できない部分でも、カメラで湿気や水分の有無を確認できます。
4. 煙突調査
煙を使って空気の流れや漏れを確認する方法です。空気が漏れている場所は、雨水も入りやすい可能性があるため、この方法で確認することもあります。
5. 壁や屋根の開口調査
外壁や屋根を部分的に剥がして、内部を直接確認する方法です。目視や散水試験で原因がわからない場合に、壁や屋根内部の状態を確認するために行います。
6. 蛍光剤や色付き水による調査
蛍光剤や色のついた水を使用し、雨水の侵入経路を追跡する方法です。色がついているため、どの経路をたどって水が侵入しているかを目で確認できます。
7. 水位試験
ベランダや屋上の防水層の不具合が原因の場合、一定の高さまで水を溜め、その後の水位の変動を観察することで漏水の箇所を確認します。
雨漏りの原因を特定することは難しく、状況に応じて複数の方法を組み合わせ根気よく調査をしていきます。目視で確認できない場合は、散水試験や赤外線カメラ、さらに必要であれば開口調査などを行うことで、雨漏りの原因を突き止めます。
マルコ教会様の次回の調査では、壁を部分的に捲って詳細な内部確認を行う予定です。原因が特定できれば、早急に修繕作業を進めることに尽力します。