日本の木を使う8 シャングリ・ラ2~地球の事を真剣に考えるときが来ています~
「シャングリ・ラ」
こんなくだりが面白い・・・・というか、近未来にありそうで怖い。
・炭素中心の経済になっている
「実質炭素」・・・温室効果を発生させる実質的な炭素。思った以上に削減目標を下回らない。
「経済炭素」・・・各国に課せられた実質炭素削減値を分割削減する場合の利息。
実質炭素の削減に時間をかければかけるほど、経済炭素の量も増える。
・東京の森林化
炭素を減らすために、都心部を森林化し、人工地盤の都市を縦に積み重ねている。
遺伝子改良したガジュマルは通常の10倍の速度で成長し、アスファルト・コンクリート
を覆し、緑のある廃墟と化している。
森では逆に酸素濃度が濃くなりすぎて、30分で意識障害が起きる。
人工地盤があまりにも巨大なので、なんと、その影になるところでは、 夜が2回来ることになる。
東京はもちろん熱帯で、ゲリラ豪雨がすごい。
などなど、設定が面白い。
にもかかわらず、なんとなく原始的な主人公とかが暴れまわったりして、
チョッと被虐的な感じで、後半は筒井康隆系だなって思っていたら、
やっぱり、筒井康隆が解説を書いていた。
「20世紀は破壊の時代だ」というくだりがありましたが、
後世の人々に、そう言われないために、
地球の事を真剣に考えるときが来てるんだと思います。
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